加治将一の精神スペース

このページは、作家でセラピストの加治将一さんによるコラムページです。加治さんは、『龍馬の黒幕』『幕末 維新の暗号』『舞い降りた天皇』『失われたミカドの秘紋』(すべて祥伝社)などの歴史4部作が大反響を呼ぶ一方で、『アルトリ岬』(PHP)や『大僧正とセラピストが人間の大難問に挑む』(ビジネス社)などのカウンセリング関連の著書も好評です。そんな加治さんが、日々の生活で感じること、皆さまにお伝えしたいことなどを書き綴っていきます。

2012.04.05(第15回)
カネはコインにぶち込め その4

 2ヵ月に一度、歯のクリーニングに行く歯科医院があります。
 加治の中では日本一、いや世界一の腕を誇り、大学でも講義を受け持つほどの名医なのですが、自分の診療所にはいっさい看板を掲げないという風変わりな歯医者がAさんです。
 いつの間にか、永い間の付き合いになり、今ではすっかり仲良しでありまして、時々昼飯を食べる間柄、そのAさんが先日、僕の身体を慮(おもんばか)って、胃腸の検査を予約してくれたのですね。
 胃カメラ検査と大腸ポリープ検査。
 実は加治、二つともはじめての経験であります。

 これまた、世界一と折り紙付きの胃腸専門病院。
 予約の仕方がおかしかったのですが、Aさんは自分よりも、別の都内の大病院の先生の紹介の方がいいと判断し、そちら経由で頼んだのですが、その先生も、これまた僕の知り合いでありまして、それを承知の上でもなお心やさしきAさんは、僕の手をわずらわせたくない一心で、わざわざおん自ら仕切ってくれたのであります。

 口からカメラを呑み込み、胃袋を探ぐられるということが、いったいぜんたいいかなるものなのか、まったくもって想像ができない僕としては、まな板の鯉です。
 まず二種類の喉の麻酔薬を呑みます。
 喉がしびれてきて、自分のボイスが妙になったころ、「はい、どうぞ」とベッドに横向きに寝かされました。
 「軽い麻酔を打ちますね」
 という看護婦さんの優しい言葉掛けに頷くと、いつの間にかもう眠っておりました。
 しばらくすると目が覚め、これから胃カメラ開始かなと思ったら、エッもう終り? という案配でありました。
 後で聞くと、僕の感じたウトウト感は15分くらいなのですが、実は一時間以上眠っていたのであり、その間に胃カメラは、食堂を通過し自在に胃の中を徘徊して吟味(ぎんみ)完了となっていたのです。
 なにせ意識がなかったのですから、痛くも痒くもなく、違和感が残ることもなくって、本当にそんなことがあったのか、今もって疑っている次第なのです。
 日帰りでありました。翌日は腸の検査です。

 時間通り、再び病院に顔を出しました。
 「昨日はお世話になりました」
 「お疲れさま、ニコニコしながら、ベッドから起きられましたよ」
 と看護婦さん。
 「ニコニコですか?」
 「ええ、上機嫌で・・・そんな楽しそうな患者さんははじめてです」
 記憶にないのですよ、まったく。

 腸も同じでした。寝ている間に検査終了。
 さすがは、他の大病院の医師たちが、自分の病院を見放し、こぞって駈けつけるという世界屈指の胃腸の先生、腕に狂いはありません。
 で、僕の胃と腸は、共に食べたくなるほど綺麗でした。
 検査が終り、帰り際での会話です。
 「今晩は普通に食べていいですか?」
 「ええ」
 「アルコールも?」
 「・・・まあいいでしょう」
 その晩、行きつけの鮨屋に行って、申すまでもなくお祝いのシャンパンです。
 「シャンパンは、内臓を綺麗にするんだよ、きっと」
 などとテキトーなことを言っていると、突然友人が奥さんと一緒に乱入し、またシャンパン。
 こうして酔っ払いながら夜は更けていったのであります。
 ぜんぜん健康的じゃないなあ。
 最高の眼科医、最高の歯科医、最高の胃腸医、最高の脳神経医、最高の友、最高の飯とシャンパン・・・僕は、ほんとうに恵まれているのです。感謝!

 さて、コイン話の続きです。
 株ダメ、土地ダメ、預金だって銀行そのものが危なくなって、さらには自分の会社だって危ない。
 薔薇色の退職どころか、頼みの年金すら溶けてしまい、人生の幕切れがもっとも恐れていたトホホであってはいけないのに、そうなりそうな尻すぼみ。

 他人はあてにできない。こうなれば徹底的に自力救済で活路を切り開く他はありません。
 そこでコインです。
 じっさいやってみて、こんなすぐれものはなかった。
 加治は歴史好きなのでコイン史を調べてみましたが、僕の知る限り過去に暴落したのは一度だけなのです。
 それも、日本のコインだけで、高度成長期に一度だけでした。
 景気につられてコイン価格も暴騰したので、その反動で暴落したのですが、外国コインにいたってはへっちゃらで、一度も暴落はなかった。
 コインは現物取引です。現物が手元にあるというのはことの他安心で、株のように会社が倒産し、煙のように消えることはないのです。

 4月の末に加治の『カネはコインはぶち込め』という本がいっせいに書店に並びます。
 そのためにインタビューをたくさん重ねました。いやはや、どのコレクターも素晴らしいの一語、中でも一人のサラリーマンは圧巻でした。
 彼はこの25年間、毎月4〜5万円の小遣いで、こつこつと買い溜めており、それを売ったところ、原価1,500万円だったものが、な、なんと1億8,000万円に化けたというのですから、たいがいのことには慣れっこになっている僕も、口をあんぐりです。
 売るタイミングが良かったのと、品揃えがロシア・コインに特化していて、ロシア経済成長期と重なっていたという幸運はあったのですが、他のコレクターも、似たりよったりでおおむね、3倍から5倍へと資産を増やしているのです。

 こう言いますと「大袈裟な!」とか、「眉ツバだろう」とか、疑る人がいますが、そういう人は、おそらく金運と女運に恵まれていない。
 信じる者は救われる、というのは本当の話しでありまして、この世には、時として信じがたい話がたくさんあるのですよ。
 今までの常識を破らなければ、いつまでたってもこれまでと同じです。これを機会に過去と決別し、是非悪癖であるネガティブ思考から、ポジティブ肯定的な姿勢へと切り替えてください。
 固い心の凝りをほぐして、コインは凄い! と受け入れることです。
 「コインがいいなど、耳にしたことがないぞ」
 とおっしゃるあなた。はい、そう、その通りです。語る人がいなかっただけです。
 よく言うじゃありませんか。
 〈持っている者はしゃべらない。しゃべる者は持っていない〉
 また次のような諺もあります。
 〈知っている者はしゃべらず、しゃべる者は知らない〉
 実に言い得て妙でありまして、儲けている人間は誰にも話さないのですよ。
 特にコインはそうです。
 切手収集家は自慢げに見せたりしますが、コイン収集家は決して語りません。
 相撲のバルトは自分のコイン趣味をテレビ・インタビューでカミング・アウトしましたが、大リーガーの有名日本人選手は沈黙あるのみ。政治家も、官僚も、企業オーナーも無言です。
 なぜそうなるかというと、金額が金額だからです。
 数千万円、数億円、数十億円のコインともなれば税務署、親戚、友人、泥棒、みな注目しますね。
 〈持っているものはしゃべらない〉のでありまして、したがってコインは、だれにも伝わらないのですよ。
 では、書いている加治は、たいして持っていないだろうって?
 はい、僕は小金持ちですから、コレクションは大したものではありませんが、アメリカの金庫に保管してあるという気安さもさることながら、やはりそこは作家魂、良いことはみなさんに知らせたい、知って儲けていただき、薔薇色の人生を送っていただきたいという気持ちがとんでもなく強いのです。

 自分で言うのもなんですが、僕はその筋では知る人ぞ知るメンタル・セラピストで、その立場から言えることはウツの8割、いや9割の原因が、そして自殺のやはり8割、9割の原因が経済的不安です。
 いくら人生は思考だ、暮らしは思考の中にあると力説し、したがって貧乏など恐るに足らず、単なる経理上の数字上のことですから安心してくださいと諭しても、瞑想とセルフ・セラピーを何年も併用した人間ならいざ知らず、普通の人になかなか実感できるものではありません。やはりメガトン級のストレスがかかってくるのです。
 感情を説得するのは至難の技でありまして、取り除くべき問題は、まず貧乏神なのです。
 したがって他の先生とは意見が違いますが、メンタル・セラピストである加治のやるべきこととしては、資産管理も見逃せない重要な指導の一つだと思っているのですよ。

 どうやって、どんなコインを買えば億万長者になれるのか? 一番高く売れる方法は? よいコイン店の見分け方は? などなど ノウハウ満載の『カネはコインにぶち込め』を是非お読みください。
 人生を、がらりと変える一冊になるという確信があります。

★『カネはコインにぶち込め』加治将一著、東洋経済新報社、4月26日発売です。

二月に発売した歴史ミステリー、望月先生シリーズ第四弾『西郷の貌』(祥伝社)は、おかげさまで四刷りとなりました。シリーズ累計は50万部を突破しております。今後ともお引き立てのほどをよろしくお願いいたします。

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Profile:加治 将一(かじ まさかず)

作家・セラピスト。1948年札幌市生まれ。1978年より15年間、ロサンゼルスで不動産関係の業務に従事し、帰国後、執筆活動に入る。ベストセラー『企業再生屋が書いた 借りたカネは返すな!』(アスキー)、評伝『アントニオ猪木の謎』、サスペンス小説『借金狩り』、フリーメーソンの実像に迫った『石の扉』(以上三作は新潮社)など多数の著作を発表。『龍馬の黒幕』『幕末 維新の暗号』『舞い降りた天皇』『失われたミカドの秘紋』(すべて祥伝社)の歴史4部作は大反響を巻き起こし、シリーズ 50万部の売上げ更新中である。その他、カウンセリング小説『アルトリ岬』(2008年 PHP)や『大僧正とセラピストが人間の大難問に挑む』(2010年 ビジネス社)などがある。
西郷の貌(かお) 2011年4月に『陰謀の天皇金貨』(祥伝社刊)を、2012年1月に『倒幕の紋章』(PHP文芸文庫)を文庫版として発売。2012年2月に新刊『西郷の貌(かお)』(祥伝社刊)を発売。

★加治将一 公式音声ブログ: http://kajimasa.blog31.fc2.com/
★加治将一 公式ツイッター: http://twitter.com/kaji1948

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