若き経営者の奮闘録

13年間の教師生活から一変して入ったビジネス界。義父・船井幸雄からさまざまな教えを受けながら、日々学び、成長していく(株)本物研究所社長・佐野浩一の経営者としての奮闘録をお届けします。

2007.06
任せることの本質 
 ある企業の役員さんと話していたときのこと。「経営者とは?」という命題に話が及んだとき、ふと「佐野さんの仕事は、指揮者みたいなものですよね」とおっしゃいました。
 創業当時は、私自身が業務の大半の音頭をとり、進めていたように思います。しかし、社員数が増えてくるにつれて、「任せる」度合いを増やしてきました。そうでないと、いつまで経っても「組織」的運営ができないし、逆にスタッフ個々の成長を阻害することになってしまうからです。
 とはいえ、初めからそううまくはいきません。外部に出す文書ひとつをとっても、結局はすべての内容を確認し、校正することになります。任せた仕事については、進捗状況の確認を行い、修正を求めることも少なくありません。また、仕上がるまでの過程を静かに見ながら、じっと待つ場面も増えました。結局、そうした流れにおいては、“仕事”は増える傾向が続きました。これが、「任せる」ということなんだと……、そのときはそう思っていました。
 いま、当社も5期目を迎え、ダイナミックに変化が起きようとしています。以前に比べ、少しずつ社内各署の仕事の質が自主的、自己責任型に変わってきたように思います。マクロに方針を示してさえいれば、それに則って、ミクロな部分まで、場合によってはさらに高いレベルまで目指してもらえるようになりました。とてもありがたいことです。
 かつて指揮者であった高木善之さんの著書に、「地球大予測U オーケストラ指揮法」(1996年総合法令刊)という名著があります。私は同書を“経営書”として読ませていただきました。オーケストラというプロ集団は、決して命令や理屈では束ねることはできません。プロ意識を持った人たちの心をどのようにして合わせ、本気で力を発揮してもらうかは、指揮者の力量にかかっています。そこには、究極の人間関係づくりが必要となってくるのです。
 高木さんはいいます。
 「信頼を作りたいのならば、まず自分から(相手を)信頼することです」
 「任せるというのは、信頼ができてから任せるものではありません。任せることによって信頼が作られるのです」
 これには、目からウロコでした。以前の私は、本当の意味で“任せて”はいなかったのですね……。
 任せてこその指揮者。
 任せてこその経営者。
 日々、学びは続きます……。
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Profile:佐野浩一

1964年大阪生まれ。関西学院大学法学部政治学科卒業後、13年間中高一貫教育校の英語教員として従事。2001年4月、(株)船井事務所に入社。2003年4月、船井幸雄グループ・(株)本物研究所を設立し、代表取締役社長に就任。商品の「本物」、技術の「本物」、生き方、人づくりの「本物」を研究、開発し、広く啓蒙、普及活動を行なっている。

ズバリ船井流 人を育てる 自分を育てる2005年10月に『ズバリ船井流 人を育てる 自分を育てる
(ナナ・コーポレート・コミュニケーション)を出版。




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