写真
2010年にんげんクラブ全国大会ステージ上にて
(写真撮影:泉浩樹)

「天律時代」の到来に向けて

このページは、(株)船井本社社長で「にんげんクラブ」を主催する船井勝仁によるコラムページです。船井勝仁は「これから“天律時代”が来る。そして一人ひとりが“うず”を作っていくことが大事になるだろう」という思いを持っています。それをベースにおいた日々の活動の様子や出会い、伝えたいことなどを語っていきます。

また、「船井幸雄の息子」ではなく、“船井勝仁”の独自性をさらに打ち出していくこともテーマに、これまで父に寄せてきた思いや、「二代目社長」としての方針も語っていきます。

左上 「うず」のイメージ(画:西口貴美)
2011.8.11(第24回)
自然を冒涜しない

イスラエルの砂漠の中にあるジェネシス・シード社の研究農場

 こんにちは。船井勝仁です。
 有機のF1の種(=在来種ではなく交配(ハイブリッド)させた種で種を収穫して次の年に蒔いても収穫ができない種のこと)の話を生体システム実践研究会の大阪での講演会でさせていただきました。生体エネルギー研究所の佐藤政二先生はいつも、「農業はママゴトではない。産業としてきちんと成立させなければいけない」とおっしゃっているので、F1の種を使用してマーケットに受け入れられるものを育てていく農業という考え方には賛成をしていただけると思ったからです。
 ちなみに生体エネルギー農法は正式には「生態系生体システムプログラム農法」と言います。誤解を恐れずに簡単に書くと、生態系とは環境のこと、生体システムとは植物生理のこと、そしてプログラムとは物語のことです。
 環境は例えば、朝鮮人参のような薬用になる作物を作るときには、土壌のエネルギーレベルを高めなければなりませんし、化学肥料や農薬を使って収穫量を多く取るときはそれだけ土壌から生体エネルギーを収奪することになりますので、生体エネルギーのレベルを高くする工夫が必要になるという考え方です。この農法が他の農法と一番違う点ですが、理解できればとてもシンプルで分かりやすい農法です。
 そのためには、エネルギーを高めるために作られている生体エネルギー農法の資材を使えばいいですし、農業用の生体エネルギーを高める機械なども発売されています。
 植物生理を知ることはすべての農法の基本です。土壌分析から始め、作る作物に合わせて施肥の設計をしたり、それぞれの作物がもっていなければならない機能を考えて、それを実現するためのアミノ酸づくりを、微生物を活性化すること等により実行していきます。例えば、私も関わっている命仁(みょうじん)というお米は、お米が本来持っているべき眠りの活性という機能を充実するための設計がなされています。
 眠りの活性は、長期間にわたってエネルギーを温存しておく能力で、いざ必要という時にエネルギーがすぐに使える能力です。古墳から出てきた籾を蒔くと発芽することがあるということで、千何百年間命を保ってきているのが本来のお米の持つ力ですが、それを復活させることが命仁のプログラムなのです。
 そして、プログラムという言葉が出てきましたが、良い土壌を作ったり良い作物を育てたりするポイントは微生物を使いこなすことにありますが、微生物は農業者のために土づくりをするのではなく、彼らが良い環境を得るために営みを行っているのですから、それを満たしながら農業者にとっても理想的な土壌を作ってもらえるようにプログラムしなければいけません。
 そしてプログラムのもう一つの側面は物語を作るということです。これは、コトダマを使いこなすことにつながりますが、ずいぶん前のことになりますが、生体システム実践研究会では、白いニンジンや赤い大根、ナスのようなトマトやトマトのようなナスをつくったことがあります。これは発芽の段階で言葉によって実現したものですが、環境を整え確信を持った想念力を使うとこれぐらいのことは実現させることができるのです。
 話は大分それてしまいましたが、佐藤先生からは例え有機であっても、F1という考え方自体が自然を冒涜していることになるので、それは正しい農業の在り方とは思わないという意見をいただきました。工場で水耕栽培をすることも同じですが、自然を冒涜しない方法を考えることが、こういう最先端の農法の本来のあり方なのかもしれません。
 そうするとオーガニックでハイブリッドしたF1種を今度は在来種のように、何代も命をつないで行ける存在にすること、もしくは個性があるのが本来の生物の在り方なので、それが受け入れられていく社会を作ることが大事になるのかもしれません。
 そのような取り組みが、前回も書きましたNPO法人瀬戸内海環境会議のHPに紹介されていました。
http://www.setonaikai-e-c.net/topics/
 このページの中ほどにある2011年4月の谷川真司さんのレポートで知多半島での有機野菜のレポートです。谷川さんも当面、日本ではF1種ではなく在来種の販売を中心に考えていきたいとおっしゃっています。
 自然を冒涜しないことは、忘れがちなことですが、大事なことですね。

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Profile:船井 勝仁(ふない かつひと)

1964年 大阪生まれ。1988年 (株)船井総合研究所 入社。1998年 同社 常務取締役。同社の金融部門やIT部門の子会社である船井キャピタル(株)、(株)船井情報システムズの代表取締役に就任し、コンサルティングの周辺分野の開拓に努める。2008年 (株)船井本社 代表取締役社長就任。父・船井幸雄の「競争や策略やだましあいのない新しい社会を築くことが本来の自分の役割だ」という思いに共鳴して、持ち株会社である同社の代表取締役社長として父をサポートすることを決意した。 著書には、『中堅・中小企業のためのIT化時代の「儲け」の決め手』(船井幸雄らとの共著 2003年 ビジネス社)、『天律の時代が来た! 生き方の原理を変えよう』(2010年 徳間書店)、『いま明かされるコトダマの奥義』(2011年1月 新日本文芸協会)などがある。
いま明かされるコトダマの奥義
★船井本社の主宰するにんげんクラブ:http://www.ningenclub.jp/
★船井勝仁.COM:http://www.ilir.co.jp/funai_katsuhito/

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