写真
2010年にんげんクラブ全国大会ステージ上にて
(写真撮影:泉浩樹)

「天律時代」の到来に向けて

このページは、(株)船井本社社長で「にんげんクラブ」を主催する船井勝仁によるコラムページです。船井勝仁は「これから“天律時代”が来る。そして一人ひとりが“うず”を作っていくことが大事になるだろう」という思いを持っています。それをベースにおいた日々の活動の様子や出会い、伝えたいことなどを語っていきます。

また、「船井幸雄の息子」ではなく、“船井勝仁”の独自性をさらに打ち出していくこともテーマに、これまで父に寄せてきた思いや、「二代目社長」としての方針も語っていきます。

左上 「うず」のイメージ(画:西口貴美)
2012.02.01(第41回)
ひのもとおにこ

 船井幸雄が最近推薦している本に麻野吉男著『熊野の百姓地球を耕す』(はる書房)があります。東京大学文学部を出た著者が30年以上の農業経験をもとに書かれたエッセイで、以前には週刊誌に「河内の百姓地球を耕す」という連載を持っていた筆者が、河内から熊野に転居しながらの農業体験を通じて感じることを、ものごとを根源的に捉えることと、その文筆力を使ってとても上質なエッセイ集になっています。
 筆者は大阪府藤井寺市の出身です。父は隣の松原市の出身で、実は飛鳥昭雄先生も藤井寺市のご出身なので、飛鳥先生に感じているのと同様のこの地方独特の気質に親近感を感じるのでしょうか、珍しくエッセイの紹介をしています。また、父は大分前から小説を書きたいと言っていますが、小説を書くためには全然違う筋肉というか、違う文章力を養う必要があるのだと思います。
 それで、最近は時間が比較的あることもあるようですが、父は母が愛読している作家の浅田次郎さんのエッセイなどを読んで、「本当に文章がうまいなあ、俺はまだまだだなあ」と言っていると母から聞きました。そういう意味でいわば、あこがれもあるのかもしれませんし、私も最近エッセイを書いてくださいとお願いをしたりしています。エッセイを書くことで小説を書くために必要な文章力が養われるのではと思っているからです。
 話を麻野さんのエッセイに戻しますが、大根が1本88円で売られていたこと等を紹介し、いったい農家はいくらで出荷しているのだろうと暗澹(あんたん)たる気持ちになったことが書かれていました。農業のプロである麻野さんにすれば大根1本を作るためにかかっているコストや労力を考えれば本来であれば1本88円で小売できるはずでないことは、大きな怒りを感じるぐらい自明なことなのです。
 私たちは自分達の快適で豊かな生活を守るために、そんなことは無頓着に当たり前のように、スーパーで安い値段の農産物を買っていますが、適正価格という概念を私たち消費者が持たない限り、いつまでたっても日本の農業はプアになって行きます。
 農業がプアになっていくと後継者が現れずに耕作放棄地が増えていって、結局国土が荒れていき、気づいた時には私たち自身の身に天変地異や食糧危機などの形で返ってくることになるのは、誰が考えても明らかなことであり、その返ってくる時期がまさにすぐそこに迫っている状態であると言えるのではないでしょうか。
 そのような難しい話もあるのですが、とてもユニークで笑ってしまうのですが、実は本質的な問題提起をしているエッセイを昨年の春に書かれたエッセイからみつけましたので、少し紹介させていただきます。

 「日本鬼子」(ルーベンクイズ)という中国語があり、尖閣諸島の問題で中国で反日感情が高まった時に中国人のデモ隊等が使っていた日本人を蔑視するかなり強い意味を持った言葉で、戦時中に日本人が「鬼畜英米」と言ったのと同様かそれよりも強い蔑視の意味がある言葉ですが、それに対して日本のオタクがこれを「ひのもとおにこ」と読んで、萌え系の「おにこちゃん」のキャラを創作して、それを中国のオタク趣味の掲示板に日中親善大使として派遣した事が紹介されていました。
 相手が殺してやるぐらいの勢いで突っかかってきたのを、可愛い萌えキャラにして返してしまうというすばらしい手をオタク達がやってくれたのです。中国のオタク達の反応もいろいろ紹介されていますが、無力感を感じて参ったという反応と、この切り返しに改めて日本の底力を感じているというものが多いようです。最後に著者の意見が述べられている部分を紹介させていただきたいと思います。日本の進むべき方向が示唆されているように感じるからです。

(引用開始)

 さてここからは私の感想でありますが、こういう非暴力で逞しい種族が、ネットの萌えオタクという隠花植物の世界で育っていることを心強く思いました。この国には鉄鉱石やレアメタル、石油、石炭といった資源はないが、世界に通じる知恵とユーモアがあると、萌えオタクが証明して見せてくれました。
 ここにきて隣国の中国やロシアとの関係がギクシャクしてきました。どちらも大国です。日本のような小さな国(小日本(シャオルーベン)も中国での侮蔑語)が武力でかなう訳がありません。こんな時こそ知恵とユーモアを使うべきなのですが、萌えオタクがそのヒントをくれたのです。
 考えてもみて下さい。時代は既に21世紀です。未だに武力で人を脅しつけるなどは進化の遅れた野蛮人のやることです。

(引用終了)


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Profile:船井 勝仁(ふない かつひと)

1964年 大阪生まれ。1988年 (株)船井総合研究所 入社。1998年 同社 常務取締役。同社の金融部門やIT部門の子会社である船井キャピタル(株)、(株)船井情報システムズの代表取締役に就任し、コンサルティングの周辺分野の開拓に努める。2008年 (株)船井本社 代表取締役社長就任。父・船井幸雄の「競争や策略やだましあいのない新しい社会を築くことが本来の自分の役割だ」という思いに共鳴して、持ち株会社である同社の代表取締役社長として父をサポートすることを決意した。 著書には、『中堅・中小企業のためのIT化時代の「儲け」の決め手』(船井幸雄らとの共著 2003年 ビジネス社)、『天律の時代が来た! 生き方の原理を変えよう』(2010年 徳間書店)、『いま明かされるコトダマの奥義』(2011年1月 新日本文芸協会) 、『未来から考える新しい生き方』(2011年9月 海竜社)などがある。
未来から考える新しい生き方
★船井本社の主宰するにんげんクラブ:http://www.ningenclub.jp/
★船井勝仁.COM:http://www.ilir.co.jp/funai_katsuhito/

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