写真
2010年にんげんクラブ全国大会ステージ上にて
(写真撮影:泉浩樹)

「天律時代」の到来に向けて

このページは、(株)船井本社社長で「にんげんクラブ」を主催する船井勝仁によるコラムページです。船井勝仁は「これから“天律時代”が来る。そして一人ひとりが“うず”を作っていくことが大事になるだろう」という思いを持っています。それをベースにおいた日々の活動の様子や出会い、伝えたいことなどを語っていきます。

また、「船井幸雄の息子」ではなく、“船井勝仁”の独自性をさらに打ち出していくこともテーマに、これまで父に寄せてきた思いや、「二代目社長」としての方針も語っていきます。

左上 「うず」のイメージ(画:西口貴美)
2012.02.21(第43回)
シントロピー(蘇生)の法則

 日本というのはおかしな国です。とても勤勉でレベルの高い民度があり、震災で被害を受けても暴動を起こすこともなく、きちんと列を作って秩序を守りながら社会生活を営んでいくだけの基本的な能力を大多数の国民が持っているすばらしい国です。
 以前に書きましたが、中国人が尖閣諸島問題がこじれている時に、日本人のことを蔑視する表現として「日本鬼子(ルーベンクイズ)という言葉を使ったら、それをオタクたちが「ひのもとおにこ」と呼び変えてかわいいキャラクターを作ってしまうという、オタクという、どちらかと言えばマイナーな人たちでさえ、それだけのユーモアセンスを持ち、国際的なトラブルをユニークな形で解決してしまう能力を持っています。
 しかし、和を大切にすることにこだわりすぎるので、自己主張することができませんし、自己主張する人を嫌うという傾向があります。そして人の能力を計るために唯一信用するのが、肩書きであり、それ以外の能力は基本的にはみようとしないという変な特徴があります。

 だから、日本の社会からはみ出してしまう人は、海外に行ってすばらしい業績をあげ、日本に逆輸入される形になってしまうのです。一般に有名な方では指揮者の小澤征爾さんがそうですし、船井幸雄の周りにいる方では、EM菌の比嘉照夫先生や水の結晶写真の江本勝先生などは、世界的にはものすごい賞賛を受けていますが、日本ではほとんどその業績を評価されないと言う不思議な現象が起きているのです。
 EM菌をはじめとする微生物技術は、東日本大震災の放射能汚染を解決する決め手になるのではないかと言われています。チェルノブイリの原発事故の時にもボランティアで支援活動をした実績があり、すばらしい効果を上げていることが報告されています。今回の福島の事故においてもEMを使った様々な支援活動が行われ、すばらしい効果を上げているようです。
 そんな実績が、『シントロピー(蘇生)の法則』(NPO地球環境・共生ネットワーク)という本で紹介されています。同書で放射能対策や地震関連としては、「EM技術による放射能被爆対策」、「EM技術による東日本復興計画への提案」、「福島県におけるEMによる放射能汚染除去プロジェクト」、「福島県におけるEMによる放射能汚染対策の成果(中間報告)」、「EMによる放射能汚染対策」等が紹介されており、着実に成果が上がっているようです。
 シントロピーはエントロピーの逆の概念です。エントロピーというのは無秩序に向かうことをいい、この世の中は秩序を壊しながら進んでいるというのが、今までの常識です。でも、比嘉先生はEMを使えば、逆に秩序が生まれてくるという概念を持っており、それが実現しています。EMを散布していると、壊れかけの建物がだんだんきれいになっていくという実例もでているという話を何年か前の講演でお聞きしたことがあります。

 私たちは、エントロピーという既存の考え方から、シントロピーという今までと全く反対のパラダイスのような世の中で生きていくような方向性をとらなければならないし、そのためにはEM技術のような微生物技術を使いこなすことが必要なのかもしれません。最後に同書の中から、シントロピーのことを説明している箇所を引用させていただきます。

(引用開始)

 すでに述べたように、地球の進化は、エントロピーの法則(非秩序化、崩壊)とは逆に、シントロピーの法則(秩序化、蘇生)に従っており、その地球の、壮大な進化を支えているのが微生物である。
 研究が進むにつれて1万m余の深海はもとより、岩石や溶岩、水中、空気中、土壌中、地殻や極地のすべてに微生物が存在し、石油や天然ガスの産生や、あらゆる鉱物資源の濃縮など、地球のありとあらゆる現象に微生物がかかわりあっていることが明らかになってきた。すなわち、地球は微生物で充満しており、地球上の生物は微生物の海の中に生きているのである。したがって、自然界に存在する蘇生(秩序化)と崩壊(非秩序化)の二つの方向性は、その環境中に存在する微生物の状態で決まることも徐々に確認されるようになってきた。


(引用終了)


 私もこれを読んで、今だけ、自分だけ、お金だけのデジタルな考え方から、他と共生していくことを目指すアナログの考え方に切り替えていきたいと思いました。

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Profile:船井 勝仁(ふない かつひと)

1964年 大阪生まれ。1988年 (株)船井総合研究所 入社。1998年 同社 常務取締役。同社の金融部門やIT部門の子会社である船井キャピタル(株)、(株)船井情報システムズの代表取締役に就任し、コンサルティングの周辺分野の開拓に努める。2008年 (株)船井本社 代表取締役社長就任。父・船井幸雄の「競争や策略やだましあいのない新しい社会を築くことが本来の自分の役割だ」という思いに共鳴して、持ち株会社である同社の代表取締役社長として父をサポートすることを決意した。 著書には、『中堅・中小企業のためのIT化時代の「儲け」の決め手』(船井幸雄らとの共著 2003年 ビジネス社)、『天律の時代が来た! 生き方の原理を変えよう』(2010年 徳間書店)、『いま明かされるコトダマの奥義』(2011年1月 新日本文芸協会) 、『未来から考える新しい生き方』(2011年9月 海竜社)などがある。
未来から考える新しい生き方
★船井本社の主宰するにんげんクラブ:http://www.ningenclub.jp/
★船井勝仁.COM:http://www.ilir.co.jp/funai_katsuhito/

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