写真
2010年にんげんクラブ全国大会ステージ上にて
(写真撮影:泉浩樹)

「天律時代」の到来に向けて

このページは、(株)船井本社社長で「にんげんクラブ」を主催する船井勝仁によるコラムページです。船井勝仁は「これから“天律時代”が来る。そして一人ひとりが“うず”を作っていくことが大事になるだろう」という思いを持っています。それをベースにおいた日々の活動の様子や出会い、伝えたいことなどを語っていきます。

また、「船井幸雄の息子」ではなく、“船井勝仁”の独自性をさらに打ち出していくこともテーマに、これまで父に寄せてきた思いや、「二代目社長」としての方針も語っていきます。

左上 「うず」のイメージ(画:西口貴美)
2011.9.11(第27回)
借りた金は返すな!

 こんにちは。船井勝仁です。
 ショッキングなタイトルで恐縮ですが、加治将一先生のベストセラーになったビジネス書のタイトルです。加治先生はこのホームページでコラムを書いていただいているベストセラー作家ですが、私は特に歴史分野の小説が好きで昔から大ファンでした。そこで、1年ぐらい前だったと思いますが、このホームページの『船井幸雄の「この人いいよ!」』というコーナーのインタビューのため、お会いさせていただいたことがあります。
 その時は、ただただ嬉しかっただけなのですが、1ヵ月前ぐらいにお電話をいただきました。誰かから、私がゴルフ好きだという話を聞いて、ゴルフのお誘いをいただいたのです。どうも、私が毎週のようにゴルフをしていると聞いたらしく、それなら一度一緒にコースを回ってみたいと思われたようです。
 ゴルフは嫌いではないのですが、週末はだいたい、にんげんクラブの講演で全国各地を走り回っていることが多く、ゴルフをしている場合ではありません。たまに休みを取れても、最近はゴルフよりも神社巡りの方が好きになったようなところもあり、最近はほとんどクラブを握っていません。でも、せっかくの憧れの先生からのまたとないお誘いですので、何を置いても、実現させることにしました。
 以前から、加治先生を紹介したいと思っていたある会社の常務さんを二人お誘いして回ろうとしたのですが、忙しい皆さんのスケジュールを調整していたら、何と全国大会の直前の平日になりました。少し、気がひけたのですが、ほぼ1日先生とお話しできる絶好の機会だと割り切りました。ここで、原稿を書くことを加治先生からもご承諾いただきましたので、先生との会話の中で気になったこと等を書かせていただきたいと思います。

 当日は本当に贅沢な一日でした。先生をご自宅の近くのホテルまでお迎えに行き、二人でゴルフ場まで私の運転の車で向かいました。せっかくの機会なので、会員権を持っている友人に無理を言って、名門コースでラウンドさせていただきました。本当に至福のひと時でした。
 昼ごはんの時に、先生の著作の中で一番売れた本は何ですかという質問が出たのですが、その答えが、このコラムのタイトルになった本です。消費者金融各社が過払い利息の変換の問題で経営が苦しくなっているということが新聞などでも報道されていますが、そのきっかけを作ったのが実は加治先生のこの本だったそうです。書籍も何十万部も売れると社会的な影響を与えることができるようです。
 帰りの車の中で、最新著『陰謀の天皇金貨』(祥伝社刊)の話になりました。この小説は、1990年に起きた、昭和天皇の在位60年記念の十万円金貨の偽造問題がモチーフになっています。小説と言うことになっていますが、ここに書いていることが本当であったなら、関与した人間の刑事責任を問わなければならないような大スキャンダルが発生することになります。
 一旦は書評で取り上げたいと言ってきた新聞社もあったそうですが、結局は上司の反対で実現しませんでした。東洋経済だけが書評で取り上げてくれたそうで、加治先生はその姿勢を高く評価されていました。
 加治先生は、日本は本当に不思議な国で、例えば、原発の公聴会のやらせ問題を取ってみても、マスコミは面白おかしくやらせやらせと取り上げはするけれど、どこにも責任者の処分の話は出てこない。これがアメリカで同様の事件が明るみに出れば、民主主義を揺るがす大事件なので、こんなことでは絶対にすまない。日本ではマスコミもグルになって事件を揶揄することで、矮小化しようとしているとしか思えないというご意見でした。
 私も確かに、少なくとも議長の公聴会に呼ばれると思いますし、もしかしたら刑事事件で訴訟される可能性も高いと思いますが、日本では笑いものにはなりますが、時間がたって世間が忘れてしまえば、結局責任を取らされることも罰点がつくこともなく、何事もなかったように収束していくことが予想されます。
 やはり、日本が偉い人の言うままに何も考えずにやり過ごしてしまうのではなく、おかしいことはおかしいときちんと言える普通の国になることが、まず大切なことのようです。



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Profile:船井 勝仁(ふない かつひと)

1964年 大阪生まれ。1988年 (株)船井総合研究所 入社。1998年 同社 常務取締役。同社の金融部門やIT部門の子会社である船井キャピタル(株)、(株)船井情報システムズの代表取締役に就任し、コンサルティングの周辺分野の開拓に努める。2008年 (株)船井本社 代表取締役社長就任。父・船井幸雄の「競争や策略やだましあいのない新しい社会を築くことが本来の自分の役割だ」という思いに共鳴して、持ち株会社である同社の代表取締役社長として父をサポートすることを決意した。 著書には、『中堅・中小企業のためのIT化時代の「儲け」の決め手』(船井幸雄らとの共著 2003年 ビジネス社)、『天律の時代が来た! 生き方の原理を変えよう』(2010年 徳間書店)、『いま明かされるコトダマの奥義』(2011年1月 新日本文芸協会)などがある。
いま明かされるコトダマの奥義
★船井本社の主宰するにんげんクラブ:http://www.ningenclub.jp/
★船井勝仁.COM:http://www.ilir.co.jp/funai_katsuhito/

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