「“女船井”と呼ばれる経営者」の幸せになる生き方

このページは、船井本社グループのイリアール株式会社の代表取締役を２００６年から務める（※2022年退任）乗附なほみによるコラムページです。
舩井幸雄が経営術を実践的に教え、“女舩井”と呼んだ唯一の女性経営者です。
経営者として、女性として、舩井幸雄の教えを活かした生活をお伝えしていきます。

夏休み、どのようにお過ごしでしょうか？
帰省や旅行など、遠出の方も多いと思います。
この夏も、たくさんの日本人が海外に出かけていますが、
舩井勝仁さんがおっしゃる通り、私は、これからの日本経済の発展の鍵は
インバウンドだと思っています。

下のグラフは、日本を訪れる外国人の人数です。
東日本大震災があった２０１１年は減少しましたが、２００３年から始めた「ビジットジャパン」
（国土交通省が中心となって行っている訪日外国人旅行の促進活動）によって、
海外諸国での日本旅行の広報や、日本国内の外国人旅行者向きインフラの整備が進み、
近年は、こんなに増加しています。
外国人に、多く訪れてもらってお金を使って戴くことが、日本経済を変えて行くのです。

２０１６年 国別は、中国（６３７万人）、韓国（５０９万人）、台湾（４１６万人）、香港（１８３万人）、
タイ（９０万人）、マレーシア（３９万人）、シンガポール（３６万人）と、アジア人が多く、
アメリカ（１２４万人）、オーストラリア（４４万人）、イギリス（２９万人）、フランス（２５万人）。
オリンピックに向け、さらに増えていくでしょう。

それでもまだ日本を訪れる外国人は、とても少ない。
２０１５年の外国人観光客の多い国ランキングでは
１位　フランス（８８４５万人）、２位　アメリカ（７７５１万人）、３位　スペイン（６８２１万人）
４位　中国（５６８８万人）、５位　イタリア（５０７３万人）、６位　トルコ（４０００万人超）
日本は１６位です。

外国人観光客が増えると、たとえば風情ある京都の街やお寺で、
大声で話すなど、マナーのよくない外国人が押し寄せるなどして、
日本ならではの情緒が乱される、という声もありますが
かつて、日本人にも、そういう時期があったのです。

１９６４年に海外旅行が自由化され、１９８０年代に団体ツアーが盛んになると、
カメラを首に掛け大金を使う日本人が目立ち、フランス・パリで「ノウキョー」
という言葉が有名になるほどでした。
私は１９７８年に初めてパリで生活しましたが、有名店で入店拒否されたり
大きな教会で足音や声を立てて顰蹙（ひんしゅく）をかっている日本人を時々見かけました。
その頃は、私も含め、教会やレストランでのマナーを知る機会が無かったのです。
でも今は、指南本やインターネットなど、情報がたくさんありますから、次第に
マナーが守られるようになると思います。
私達が多言語で情報を多く発信し、知ってもらう努力が必要だと思います。

実は、日本人よりも、日本の文化を知ろうとしている外国人が増えています。
いわゆる「ディープな」エリアに、外国人観光客が増えているのです。
高野山で宿坊に泊まり、精進料理をいただき、護摩焚き、写経、 そして前に記述した「阿字観」を体験する人のうち、
なんと半数は、外国人！
高野山は積極的に外国人を受け入れていて、外国人と日本人が一緒に行く
バスツアーも多くあります。もしこれから高野山に行くことを考えていらっしゃるなら
こうしたツアーも楽しいと思います。

先月、Tripadvisorが、「外国人に人気の日本の観光スポット ランキング２０１７」
を発表しました。

１位　京都市の「伏見稲荷神社」
３位　広島の原爆ドーム・平和記念公園
４位　厳島神社、５位　東大寺、６位　清水寺、７位　新宿御苑、８位　金閣寺

では、２位は？
なんと、「アキバフクロウ」
３年前にオープンした、秋葉原駅から徒歩２分の、フクロウがいるカフェです。
予約制で、１時間２０００円（１ドリンク付き）。
秋葉原の小さなカフェに、フクロウを手に載せるためだけに
世界中から、お客様が訪れるのです……

私が関わる事業でも、外国のお客様が増えていて、
「代官山Nahomilly」（私が行っている犬や猫など動物の衣装事業）も、
着物やハッピを「メールだけでなく、来店してオーダーしたい」と、
それを目的に来日される方も、いらっしゃるほど。
文具でも、可愛い、機能的、高品質、お土産に最適と、日本製が大人気。
空港に文具店が増えています。
また、万年筆でも、蒔絵などの高額品を購入されるのは、外国人のお客様が多いです。

「アキバフクロウ」に希望と勇気をもらい、英語サイトを充実させよう！
と決意した２０１７年夏、です（笑）。
皆様も、とりあえず英語での情報発信を始めてみませんか？