「“女船井”と呼ばれる経営者」の幸せになる生き方

このページは、船井本社グループのイリアール株式会社の代表取締役を２００６年から務める（※2022年退任）乗附なほみによるコラムページです。
舩井幸雄が経営術を実践的に教え、“女舩井”と呼んだ唯一の女性経営者です。
経営者として、女性として、舩井幸雄の教えを活かした生活をお伝えしていきます。

皆様のおかげさまで、先日、元気に還暦を迎えることができました。
大学卒業から社会人として38年、同級生が定年、役職定年を迎えています。
この年齢になると、これまでしてきたことの結果が、ある程度見えてきます。

良い人生とは
人生の心配事といえば、お金のこと、健康のこと、人間関係のこと。
良い人生とは、自分と自分の周りにいる人達とで作っていくもの
だと考えています。
私の場合は、舩井幸雄会長とのご縁、一生付き合える友人達とのご縁、
お客様とのご縁、たくさんの名医の先生や、税理士・弁護士の先生方、
優秀なスタッフとのご縁・・・、と良い縁に恵まれました。

一生が一周回って、昔ならあの世に行ってる歳になり
これからこの世にお邪魔している間は、何かの役に立てるように
生きていきたいと思っております。

家計について
還暦ともなると、あちこちでお祝い会や同窓会がありまして
同年代の方々とさまざまな情報交換が行われます。
中でも皆様に伝えておきたいなと思ったのが、家（自宅）のことです。

同じ企業に一生務めて、定年の時に多額の退職金をもらい
年金で生活する・・・という昭和時代のスタイルは殆どなくなります。
ご存じの通り、年金は、受給できる年齢が、どんどん遅くなり
金額も減っていく傾向です。
物価は上がるのに支給額は減るということです。

ここで若いうちに準備しておいた方がいいのが、自宅。
今、賃貸にお住まいの方には、一旦、良く考えて戴きたいと思います。
（既に購入している、相続などで将来もらえる家が確実にある
という方はスルーしてください。）

私達は、女子高生ブーム、女子大生ブーム、HANAKO世代として
バブルも経験してきたためか、自分には老後は来ない、
と思っていました。
比較的自由に働き、あまり将来の事を考えずに
消費をしてきた世代だと思います。
男女ともに生涯独身、または今、独身という人も
前の世代に比べると増加している世代です。
還暦・定年・再雇用というワードが飛び交う年頃になって、
突然、将来についての情報交換が始まりました。

自宅があるかないか
この先の人生設計において、大切なことは
一生住める家があるか？です。

賃貸では、家賃が払えなくなったら、即、出て行かなければならない。
購入したとしても、ローンが払えなくなったら、
やはり出て行かなければならないし、
売却した金額より残債の方が多かったらどうしよう？という
心配もあると思います。

ただ賃貸は、毎月（ひと月はアッという間に過ぎますよね）
お金を捨てているようなもの・・・
購入した場合は、物件によっては値上がりもあり
特に今後は、都心の不動産物件は上がる傾向があるので
「貯金 兼 住み家の確保」ということが可能です。

払ってきた住宅費は、賃貸ですと何も返ってきませんが
購入なら家が残ります。もしくは売ればお金が戻ります。

購入するなら物件選びが大事
基本は自分が住みたい家に住む、ですけれども
もし売るとしたら、すぐに売れそうか、という視点も持ちましょう。
駅近、よい学校や病院やスーパーが近い、日当たりがいい、など。
そしてマンションの新築、戸建ての建築は割高になります。
中古で買った場合はそう変わらない価格で売ることができるのが
メリットなので、よく考えて物件を選びましょう。

私の場合は、20代の後半に、金利がものすごく良い事に気付き
財形住宅貯蓄や会社の財形貯蓄などを始めました。
（その頃は、なんと8％もの金利だったのです。）
そして社会人11年目、バブルが弾けて銀行が
OLに住宅ローンを貸すことにしたというタイミングで
そのメガバンクの10例目として、かなりの金額を借りて
新築のマンションを購入しました。
当初は利息ばかり払う上、ボーナスも大半がローンの返済で
正直なところ、毎月パツパツでしたが、
30代・40代と収入が増えると少しずつ楽になり、
また、世の中の住宅ローンの金利が下がったので、
2回ほど借り換えました。
現時点で、同じ物件を賃貸していた場合と比較したら
もう既に元が取れている計算です。
都心の駅近・物件が出にくい地区ということもあり
25年経っても、購入時より高い金額で売ることができそうで
25年もタダで住んだことになるのかな・・・と思っています。
ローン完済まであと少し。
何よりずっと住める安心感は代えがたいと思っています。

ローン心配じゃない？
「でもそれは昭和だったからでしょ？」と言われそうですが
実は賃貸より購入した方がいいことがあるんです。
住宅ローン控除や、団体信用生命保険（団信）です。
前者は税金が安くなること。
後者は、住宅ローンの契約者に万が一のこと
（死亡したり、障害を負ってしまうなど）が起きた際に
住宅ローン残高がゼロになる！という保険です。
住宅ローンを借りる時か、借り換えをする時だけ契約可能。

つまり・・・配偶者が契約者であれば、
配偶者に万一のことが起きてもローンは残らず
家族はその家にずっと住み続けられます。

そこでお薦めは・・・
　少しでも若く健康なうちに、団信に入って、
　長期ローンを組んで家を買うこと。

長期にすると、その分、返済金額は多くなりますが
若い時の毎月の支払額を減らせますし
途中でまとまった金額を繰り上げ返済することもでき
人生において住宅費の負担を減らせるからです。

家族のため、自分の将来のために、
健康なうちに団信に入って、家を準備しておきましょう。
住まなくなったら、貸すこともできますしね。
（パートナーが契約者なら尚いいですね、笑)