「“女船井”と呼ばれる経営者」の幸せになる生き方

このページは、船井本社グループのイリアール株式会社の代表取締役を２００６年から務める（※2022年退任）乗附なほみによるコラムページです。
舩井幸雄が経営術を実践的に教え、“女舩井”と呼んだ唯一の女性経営者です。
経営者として、女性として、舩井幸雄の教えを活かした生活をお伝えしていきます。

1990年には、女性81.9歳、男性75.92歳だった、日本人の平均寿命は
2016年には、女性87.14歳、男性80.98歳。

そして2017年に生まれた人の平均寿命は、107歳になる見込みなのだとか。
2017年9月の時点で、100歳以上の人は、67824人。
国内最高齢は、117歳の女性。
もうすぐ、100歳は当たり前になります。

「世界最高齢の現役テレビプロデューサー」として、
ギネス記録をお持ちの石井ふく子先生は、TBSの大ヒット ホームドラマを生み続け
91歳の今も、演出する舞台は毎日通い、
「渡る世間は鬼ばかり」などのTVドラマも、続けていらっしゃいます。
女優さんのご縁でお食事をご一緒させていただき
一流の道を走り続ける人の、仕事への熱い情熱とパワーに、
私も頑張り続けよう！と、大きなエネルギーを戴きました。
私の母と同世代なので、90代で現役を続ける事の
すごさ、素晴らしさを実感します。
舩井会長もよくおっしゃっていましたが、生涯現役は、理想の生き方ですね。

ところが、昨年行われた、厚生労働省の「就労条件総合調査」によると
95.5％の企業に、「定年制度」があります。
そして80％の会社が、定年を60歳とし、16％が65歳ということでした。
「再雇用制度」「勤務延長制度」によって、勤務を継続できる会社が
大半ですが、給与などは下がるようです。

50代半ばの私。同級生や同期は、「役職定年」を迎えています。
言い換えると「管理職定年制度」。
企業の新陳代謝を目的に、定年の3〜5年くらい前に、部長や課長などの
役職がなくなり、管理職ではなくなる制度です。
簡単に言うと、50代で平社員に戻る、という事です。

人生70年時代の50代60代と、今の50代60代は、全く違います。
健康であれば、今までの経験を活かし、いい仕事ができる年齢。

経営者の立場では、さまざまな経験を積み、体力も十分ある人を
継続雇用しないのは、大変もったいない事だと思います。
まして労働人口の減少が心配され、新しい人材確保が難しくなる、
これからは、「60歳定年」は見直されるべきと思います。
もちろん私の会社では、65歳以上の方にもご活躍いただいています。

一生働ける仕事に就くことは、幸せな人生のファクター。
働くことは、規則正しい毎日を送る事でもあり、経済面での不安も軽減し
やりがい、生きがい、責任感、緊張感、学び、などが生まれ、
人の生活を豊かにします。

とはいえ、勤務する会社の規定であれば、退職せざるを得ないので
新しい、生きがいになり生涯続けられる仕事、
つまり自分のキャリアデザインを、辞めてから考えるのではなくて
より早い段階から、考えたほうがいいと思います。

定年退職日は、「誕生日の前日」、「誕生月の末日」、
「誕生日の後、最初に迎える3月31日」が多いそう。
やっと卒業して悠々自適、やりたかった事が山のようにある方はいいですが、
毎朝、出掛けていた習慣が変わることで、生きがい、やりがい、居場所が
なくなる寂しさ、喪失感を抱かないよう、人生設計が必要ですね。

失敗しない起業のポイント
という訳で、定年を機に起業しようという方から、起業の先輩として？
相談を受けることが多いこの頃。
相談してこられた方には、絶対に！
失敗して貯金を減らすようなことになって欲しくない！
という想いから、この記事を書いています。

ポイントは、舩井会長がおっしゃっていた通り。
・何歳であっても経営者である以上、死ぬ気で働く
・好きなことを仕事にする

私の付け足し。
セカンドキャリア起業での一番のポイントは、夢を追わないこと。
せっかくの退職金を減らしたり失ったりしないように、現実を見据えましょう。

・マーケティングをする
　自分が大好きなこと、必要と感じることも、世間で需要があるとは限りません。
　私も、犬の服を作り始めた時は、ヤフオクで販売して
　どのくらい売れる物なのか、テストマーケティングを繰り返しました。
　訂正価格や販売量の見込みは、少なめに。

・家賃をかけない
　一番大きな経費は、家賃と人件費。
　起業して、いきなり人を雇うことは殆どないと思いますが、
　まずは事務所や店舗を用意しようとする人が、
　（退職金が入った直後だけに）多いのです。

　代官山に住んで20年。
　「代官山に店を持つのが夢」と、飲食店や服飾、雑貨の店を華々しく出して
　半年〜1年で閉店した人を、たくさん見てきました。
　賃貸物件を解約する場合、半年以上前に申し入れなければならないので
　家賃を払うのが大変と感じてから、我慢すればするほど、
　損失が大きくなってしまいます。
　自宅を活用するとか、シェアオフィスなどからスタートしましょう。

・在庫を持たない
　売れると思った商品が売れない
　しかもそれが、期限のある商品（食品など）だったら・・・
　捨てるしかなくなります。

以上の事から・・・
飲食店は、家賃や設備投資が掛かり、
材料（賞味期限のある物）を在庫しなければならないという点で、
一番難しい商売です。

お薦めは、やはりネットを活用する事でしょうか。
この部分は、次の機会に書きますね。

他に、マナーとして
・友達の財布にロックオンしない
・借金しない

フリーランスは、病気やケガをしたら無収入。
ですが、したいことにチャレンジできるし、勤務時間も自由。
自分の人生を、より自分らしく幸せに過ごせるようなライフプランを。